東方Project 同人CD「豊穣の宴」

はじめまして、サークルMMMの「みのるん」です。
東方Project 同人CD 豊穣の宴 を制作しましたので、この場で詳細を書かせていただきます。


豊穣の宴

  1. まどろみの少女〜朝焼けの魔法〜
  2. 季節めぐる、穣り溢れる
  3. One More For Encore! Shanghai!
    • 編曲:Tsukasa
    • 演奏:みのるん(Sax)
  4. 木枯らしの吹く山で
    • 編曲:FD
    • 演奏:なゆん(Vocal)、みのるん(Sax)

一部Mix&全体マスタリング:はんぺん

ジャケット・盤面イラスト:SATO論外


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1. まどろみの少女〜朝焼けの魔法〜

本楽曲の前身にはAbbeyさん作曲のサクソフォン4重奏「雪夜のファンタジー」が存在しています。
この豊かな情景と優しく包み込まれるような…秘めた情熱も感じるこの楽曲に私は一目惚れしました(自分でも多重録音させていただきました)。

Abbeyさんは多才で、ユーフォニアムをはじめ様々な楽器を演奏し、クラシック/POPS/JAZZとアレンジ・作曲をこなすとんでもない方です。
近頃はステージパフォーマンスにも磨きをかけて、オワリズム弁慶The Folie Phantomといった団体でそのアーティスト性をガンガン発揮されております。
この曲は、そんなAbbeyさんに霧雨魔理沙の楽曲を書いてほしいとお願いし、作成いただいた楽曲になります。
当時かなり忙しい中だったにも関わらず取り組んでいただきとてもありがたかったです。
一緒に演奏したカルテットのみんながこだわりに付き合っていただいたお陰で、曲の雰囲気も、メンバーの良さも出ている、とても良い録音になったと思っています。

原曲:
 ・魔法使いの憂鬱
 ・恋色マスタースパーク
 ・星の器 ~ Casket of Star

朝日差す少し前の薄暗くモヤがかった幻想郷の森の中。不気味なくらい静かな木々の間を、どうにも気が晴れない魔法使いの少女が歩いていました。
ぽっかり開けた場所にたどり着いた少女は、不思議な風に誘われるがまま空に飛び立ちます。
冷たい風に当てられながら、尚遠くへ、速度を上げながら向かっていくとやがて雲は晴れ、少女を暖かい陽が包みます。
しばらくの間、まるで踊るように空を楽しんだ少女は、また今日を過ごすために森へ帰っていくのでした。

楽曲イメージ(みのるん)

2. 季節めぐる、穣り溢れる

はじめて『東方風神録 〜 Mountain of Faith.』をプレイした時、1面道中およびボス曲がとっても好きになりました。哀愁を感じつつもキャッチーな旋律だったことと、秋姉妹のうちに私と同じ漢字が使用されていることに気付いて、更に愛着が沸いたことを鮮明に覚えています。
また、3面道中の風景元ネタが出身県である山梨県であることを知って、この原作をより好きになりました。

この楽曲を白鷺ゆっきーさんにご依頼した経緯ですが、上記の通り私が好きな曲であったことと、針の音楽団で演奏した数々の趣向を凝らした楽曲にとても感動したからです。
同音楽団の取り組みでは、「ゲーム音楽の団体ってどのくらい取り組むんだろう?指回しを練習して交通整理して終わりなのかな?」と思っていた自分にとても大きな衝撃を与えてくれました。
繊細で緻密な実現したい音楽があり、さまざまな伝達手法を駆使して指揮者と奏者の打合せに挑戦されていたと記憶にあります。白鷺ゆっきーさんの求める音楽表現に少しでも近づきたい一心で取り組んだのが懐かしいです。
この曲は、そんな白鷺ゆっきーさん指導のもと大学時代の先輩と共に取り組ませていただき、とても息の合った演奏に仕上がりました!

原曲:
 ・人恋し神様 ~ Romantic Fall
 ・稲田姫様に叱られるから
 ・フォールオブフォール ~ 秋めく滝
 他

実りの秋を迎える前の秋姉妹はふと物思いに耽っていました。
喜びの後、決まってやってくる暗い冬について会話を交わしています。
やがてそんな二人のもとに秋の知らせが訪れます。
秋を感じた二人は、自分たちの季節を喜び・今年の豊作を祝いはじめるのでした。

楽曲イメージ(みのるん)

3. One More For Encore! Shanghai!

この楽曲は、私が初めて触れた東方Projectの楽曲になります。
小学生のころ、ダンシング・おにぎりというFlashゲームをプレイしておりまして、群を抜いて目立っていると感じて何回も遊んだ思い出の曲です。

サックスでフュージョンっぽく吹いてみたいという思いと、JAZZ・POPS方面で編曲をお願いできるかたを探してみたいと思ってランサーズでご依頼してアレンジしていただきました。
KohMeiさん主催のM@STER BRASSという団体で吹奏楽宴祭2018に出演した際に、ご一緒したサックスセクションの方々から得た学びを活かして収録したものになります。
ゴキゲンに演奏できたので是非聞いてください!

原曲:
 ・上海紅茶館 ~ Chinese Tea

4. 木枯らしの吹く山で

この曲のテーマは、果たせなかった約束とその引け目や申し訳なさ、贖罪の気持ちです。
きっかけにこんなことがありました。
私が当時勤めていた会社の先輩と全員初心者からインストバンドをやろうと取り組み始め、簡単アレンジにしてCDを作ろう!と始めたことが始まりでした。このうちの候補曲にあった一曲が、風神少女です。
一曲通せるようになった時期、部署移動の話がきっかけで、私は将来のために会社を去りました。上司とトラブっていたこともあり、碌に挨拶もしないまま自然消滅させてしまい、大変後悔しました。その後、別の先輩と連絡を取り合って何とか完成までのお手伝いをしていただきました。

アレンジをお願いしたFDさんも大変多才な方で、ボーカルアレンジや作曲も多数行っていたので是非やっていただけないかとお願いしたところ、快く引き受けていただけました。
完成までの速さ(確か1日かからなかったのでは…)とその音楽と歌詞のクオリティに大変尊敬したのを覚えています。
そして、このキーで見事に歌いきっていただいたなゆんさんと、その収録を支えていただいたはんぺんさんにもとても感謝しています。
ボーカルディレクションをどのように行うのか、どんな点に気を付けて収録を進めるのか、大変勉強になりました。
色々な思いを込めた曲になっていますので、こちらも是非聞いてほしい一曲です。

原曲:
 ・風神少女


関係者のみなさまへ謝辞

まずは、このCDに関わっていただけたことに心から感謝させてください。
本当にありがとうございました。みなさま一人一人のおかげで、こんなにも素敵なCDが完成したと思うと嬉しくて胸がいっぱいになります。
いつ聞き返してもそれぞれの楽曲の個性が面白く、何度聞いても新鮮な気持ちや収録でこだわった点やその風景(ジャケットの下調べに小旅行にも行っていました)が思い出されます。

最大限の感謝を述べると同時に、皆様にはお詫び申し上げなければなりません。
禍の影響や私自身の身辺の変化などを言い訳に、ここまでリリースが押してしまったことを大変申し訳なく思っております。
こんな素敵な楽曲の数々・イラストをなかなか公開できず、本当にごめんなさい。

みなさまに作曲いただいた楽曲が広く演奏されるように、素敵な歌声やイラストを色々な人に知っていただけるように、この作品を通じて精一杯発信していくことをお約束させていただきます。
(何様だというお叱りはごもっともですが..)もしみなさまさえよろしければ、また声をかけさせていただけると嬉しいです。

この企画を進める上で、全体スケジュール感から始まり礼節やリードするポイントなどとても多くを学ばせていただきました。
この経験はプライベートだけではなく、本業にも良い影響をもたらしてくれました。

繰り返しのようになってしまいますが、みなさまと共に得た経験を同様の活動を行う仲間に何らかの形で還元できるよう、(私がそうだったように)誰かが活動を始めるきっかけを作れるように努めてまいります。
これからも、どこかでご一緒した際はよろしくお願いいたします。